出会い系というと、一般的には「すぐに会う」「短期間の関係」「恋愛や遊び目的」といったイメージが強いかもしれない。しかし、私には10年以上続いたメル友がいる。それも、出会い系サイトで知り合った女性だった。
普通、出会い系で知り合った人とは短期間で関係が終わることが多い。それなのに、なぜ10年以上もの間、メル友として連絡を取り続けることができたのか? 今回は、その不思議な関係について振り返ってみたい。
1. 出会いのきっかけはPCMAX
この話の始まりは、約10年前。当時、私は新しい出会いを求めて、出会い系サイト「PCMAX」に登録していた。
特に遊び目的というわけではなく、どちらかというと**「気軽に話せる人がほしい」**という気持ちだった。
そんな中、プロフィールを見ていると、一人の女性が目にとまった。
✅ 名前:ミナ(仮名)
✅ 年齢:当時27歳
✅ 職業:事務職
✅ 趣味:映画・読書・旅行
✅ 自己紹介:「同世代の人と気軽に話せる友達がほしいな♪」
「なんとなく気が合いそうだな」と思い、軽い気持ちでメッセージを送ってみた。
「こんにちは!映画が好きなんですね。最近観たおすすめの映画はありますか?」
すると、数時間後に返信があった。
「こんにちは!最近は〇〇って映画を観ました。感動系が好きなんです。」
ここから、メッセージのやり取りが始まった。
2. 会わずに続いたメールのやり取り
普通、出会い系サイトで知り合った人とは、ある程度やり取りをしたら「実際に会おう」という流れになることが多い。
しかし、ミナとはなぜか**「会おう」という話にはならなかった。**
もちろん、最初の数週間は「今度会えたらいいね」と軽く話していたのだが、彼女の方が**「もう少しメールのやり取りを続けたい」**と言ってきた。
理由を聞くと、彼女は過去に出会い系で嫌な思いをしたことがあり、すぐに会うことに抵抗があったらしい。
私は「無理に会おうとしなくてもいいか」と思い、そのままメールのやり取りを続けることにした。
気づけば、毎日1~2通のやり取りが続くようになっていた。
3. メル友としての関係が続いた理由
出会い系で知り合った人と、10年以上もメル友の関係を続けられた理由は何だったのか?
① お互いに無理をしなかった
普通の恋愛関係や友達関係とは違い、「メル友」というのは義務感がない関係だ。
「会おう」と言われるプレッシャーもないし、返信が遅くても気にしない。お互いに気が向いたときにメッセージを送り合うだけだった。
この「適度な距離感」が、長く続く秘訣だったと思う。
② 共通の趣味があった
私とミナは、映画や本、旅行の話が好きだった。
特に、映画の話になると盛り上がり、お互いにおすすめの作品を紹介し合ったり、「このシーンがよかった!」と感想を送り合ったりした。
話題に困ることがなかったのも、関係が続いた大きな理由だったと思う。
③ 人生の節目で連絡が続いた
10年も続くと、お互いにいろいろなことがあった。
・転職の相談:「今の仕事を辞めるか悩んでるんだけど…」
・恋愛の相談:「最近、気になる人がいるんだけど…」
・引っ越しの報告:「新しい街に住むことになったよ!」
お互いに顔も知らないのに、まるで昔からの友達のように、お互いの人生の節目を報告し合っていた。
4. 10年経って、ついに…
そんな関係が続き、気づけば10年が経っていた。
「そろそろ会ってみる?」
そんな話が出たのは、10年目のやり取りの中だった。
正直、私は「今さら会っても気まずくないか?」と思ったが、ミナは「一度くらい会っておきたい」と言った。
そして、ついに私たちはリアルで初めて会うことになった。
5. 実際に会った感想
待ち合わせの場所は、新宿のカフェ。
私は、10年間メールだけでやり取りしていた相手と会うという、なんとも不思議な感覚だった。
実際に会ったミナは、写真とは少し違っていたが(10年も経てば当然だ)、雰囲気はメールのやり取りのままだった。
「やっと会えたね!」
お互いに笑いながら、少し緊張しつつも自然に話ができた。
話の内容は、これまでのメールの延長のようなもので、久しぶりに会った友達と話す感覚に近かった。
結局、3時間くらい話し込んで、最後に「またメールしようね!」と言って別れた。
6. まとめ:出会い系の意外な可能性
✅ 出会い系は「会うためのもの」ではなく、「つながりを作るツール」にもなる
✅ 義務感のない関係だからこそ、長続きすることもある
✅ 共通の趣味があると、自然と会話が続く
✅ 時間が経ってからでも、本当に会うことができる
出会い系と聞くと、「短期間で終わる関係」と思われがちだが、意外と長く続くつながりを作ることもできる。
「恋愛だけが出会いのすべてじゃない」
そんなことを改めて実感した、10年以上のメル友との関係だった。